カードローンの使いすぎで借金地獄に!対処法を解説!

借金・債務整理

この記事の監修

株式会社ココナラに在籍する弁護士が監修しています
株式会社ココナラ

カードローンはクレジットカードなどの「ローン機能」を使ってお金を借りられるサービスです。
その多くは「キャッシング機能」と呼ばれる、専用の端末からすぐに現金を引き出すことができる機能がついています。ATMから預金を引き出す感覚で手軽に現金を手にできるため、お金がないときに便利なサービスです。しかし、カードローンは使いすぎると利息が積み重なり、借金地獄に陥ってしまう恐れがあります。
本記事では、カードローンの種類や借金地獄に陥るリスク、借金地獄にならないための対処法について解説します。また、すでにカードローンにより借金地獄に陥ってしまった場合の具体的な対処法についてもご紹介します。

▼この記事でわかること

  • カードローンの種類について知ることができます。
  • カードローンを使いすぎた場合のリスクについて知ることができます。
  • カードローンの返済が苦しい場合の対処法を知ることができます。

▼こんな方におすすめ

  • アコム、プロミス、アイフルなどの消費者金融から借入している方
  • 信販系のカードローンで首が回らない方
  • 百貨店系のカードローンで首が回らない方

カードローンの種類

カードローンと言っても、様々な種類があります。
一般的には、カードローンの発行母体によって例えば銀行系、消費者金融系、信販系、百貨店系などと分けられることが多いです。ここではそれぞれの特徴について解説します。

銀行系のカードローン

銀行系カードローンとは、銀行などの金融機関が実行するカードローンを指します。銀行系カードローンは、都市銀行だけでなく、地方銀行やネット銀行でも取り扱っています。

「銀行系カードローン」は、「一般的な銀行融資」と比べて借りやすい仕組みになっています。
たとえば、一般的な銀行融資では目的を問われたり、場合によっては担保を要求されることがあります。
一方、銀行系カードローンでは目的は問われません。担保を積む必要もありません。
その反面、金利も一般的な銀行融資と違って高い(10%前後)ことには注意しましょう。また、通常は事業用資金としては借りられないことが多いようです。

ちょっと補足ですが、銀行系カードローンはかつて「借りやすい」と言われていた時期もありました。
というのも、消費者金融等からお金を借りる際は「総量規制」というものがあります。これは消費者金融業者などに適用される「貸金業法」に基づくものです。
総量規制は、借入をする人が返せないくらいの金額を借りることがないようにと設けられた制度です。具体的には、複数の金融業者からの借入を合算した上で、借入限度額に達したらそれ以上は借りられなくなることで、借入額を抑えるものです。
一方で、銀行が母体となっている貸付は、適用される法律が違うため(銀行法)、カードローンを含めてこの「総量規制」は適用されません。そのため、発行母体が銀行であるカードローン、つまり「銀行系カードローンは、結果的に「借りやすい手段」となっていました。

とはいえ銀行系カードローンでお金を借りるのも、消費者金融からお金を借りるのも、お金を借りることには変わりありません。そのため、借入をする人が借りすぎてしまうという問題が発生しました。このため、今では「自主規制」として、銀行系カードローンであっても借入限度額が設けられていることが一般的です。
あくまで自主規制ではあるものの、「銀行系カードローンは総量規制に達していても利用できる」という話は、いつでもその通りとは限りません。「何としてでも借りたい!」という方は、このあたり念頭に置いたほうがよいかもしれません。

消費者金融のカードローン

消費者金融系カードローンとは、アコムやプロミス、アイフルなどの消費者金融が発行するカードローンを言います。
消費者金融は、もともとは一般の消費者に対して小口融資を行う業者のことを指していました。今でも消費者金融では比較的小口の融資を一般消費者向けに行うことが大半です。小口の融資のため、その分審査のハードルが低く、手軽に借りられるという面があります。実際、消費者金融系のカードローンは無人ローン契約機などから簡単にお金を借りることができます。
消費者金融ではほとんどの場合、キャッシングなどができるローン商品のみを取り扱っています。貸付の際の金利は一般的な銀行による融資はもちろん、銀行系カードローンよりも高いことが多いようです(年率15%超となることもある)。

信販系のカードローン

信販系のカードローンとは、JCBやセディナ、イオン、オリコなど、信販会社が提供するカードローンのことを言います。
信販会社は一般的には、ショッピングのときに使うクレジットカードのほうが馴染みがあるかもしれません。信販会社は本来、ローン商品やクレジットカードなどの「販売信用」による事業を営む会社のことを指します。簡単に言うと、消費者の信用に基づいてサービスや商品を代理で支払い、支払い時期になったら消費者に利用代金を請求し、お金を回収する、というビジネスを行っている会社です。
一方で、カードローンは必ずしもショッピングのためとは限りません。例えば用途が旅行であったり、結婚式であったり、はたまた事業資金であってもOKな場合があります。この場合、別途審査が必要な場合があるなど、ショッピングのときにつかう「クレジットカード機能」とはちょっと違うことに注意しましょう。

百貨店系のカードローン

百貨店系のローンカードは、その名の通り、百貨店運営会社が発行するカードローンを指します。
「MIカード」「タカシマヤカード」「JFRカード」などという名前を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。これらのカードには、対象会社のグループ店舗を利用した際に割引が受けられるなどお得なサービスがついています。(割引対象外商品があったり、百貨店内のレストランや食料品を購入した場合は還元率が下がるなど、使う前に注意すべき点もあります。)
これらのカードにもカードローン機能がついていることが大半です。
たとえば「子供の教育費が足りない!」という場合に、融資の申込みをして、審査に通った場合は50万円なり100万円なり、カードローンを実行することができます。
なお、その際の利息は消費者金融でお金を借りた場合(15%前後)と同じくらい高いことには注意した方がよいでしょう。

カードローンを使いすぎると借金地獄に陥るリスクがある

カードローンは便利ですが、使いすると借金地獄に陥るリスクを抱えています。
実際、カードローンを使いすぎた場合、どのようなリスクがあるのでしょうか。以下で解説します。

カードローンを気軽に使って借金地獄に

カードローンはあえて気軽にお金を借りることができるように設計されているサービスです。
例えば、多くのカードではサービス提供会社のATMだけでなく、提携する銀行のATMやコンビニのATMで全国どこでも借入ができるようになっています。
そのため現金が不足する場合、その都度借金をすることも比較的簡単です。しかし、そうしていると次第に家計を圧迫するようになります。

ありがちな行動として、カードローンの支払いが難しくなると、今度はカードローンの支払いに充てるために新たな借金をするようになります。これを繰り返すと「多重債務」状態に陥り、複数の借金の利息を返済するだけで精一杯という状態になります。

カードローンの元金が減らずに借金地獄へ

カードローンにより借金地獄に陥る方の多くが、「残高スライド方式」という支払い方法を選択しています。
残高スライド方式は、所得があまり高くない消費者に対してカードローン会社が推奨する支払い方式です。
この方式では、借入残高の金額によって毎月の最低返済額が決まります。そして、定められた借入残高の範囲内では最低返済額が変動せず一定となるため、所得が低くても月々の支払いを抑えられ利用しやすいというメリットがあります。

一方、この方式では元金が減りにくいというデメリットがあり、借金地獄に陥る要因になっています。
例えば、あるカードローンでは残高が10万円以下の場合、毎月の最低返済額が2000円から3000円程度と低額になっています。このとき、最低でも2000円だけ返していれば滞納や延滞という扱いにはなりません。しかし、この返済額から利息が差し引かれると元金が減りにくくなります。
金利が15%だとすると、10万円の借入で利息は約1200円発生します。もし2000円しか返済しなければ、元金に充当される金額は800円となり、残りの1200円はすべて利息の返済に消えてしまいます。このように、月々の返済額が低い場合、支払った金額のほとんどが利息に消えてしまっているケースがあります。

カードローンで借金地獄にならないための対処法

カードローンで借金地獄に陥らないためには、繰り上げ返済をしたり、複数の借入をしないことが有効だと考えられます。

繰り上げ返済でカードローンによる借金地獄を抜け出す

カードローンによる借金地獄に陥ってしまう方の中には、毎月のカードローンの支払いが最低限の金額で固定されているケースがあります。支払い額が少ないと元金が減らないため、借金が長期化してしまいます。
そこで、ボーナスなどのまとまった収入を得られたときや、家計の支出を大幅に削減できるときなどは、繰り上げ返済で一気に返済をしましょう。
繰り上げ返済をすると返済額はすべて元金に充てられるため、返済期間を短くなり、返済総額を抑えることができます。

カードローン以外に複数の借入をしない

カードローンは、まぎれもなく「借金」です。
カードローンで借りたお金は返さなければならないお金だと自覚し、他の借金をできるだけしないように心がけましょう。

なお、カードローンの支払いが難しい場合は、カードローン会社に連絡すれば数日なら遅れを許してくれる場合があります。焦ってカードローンの支払いに充てる新たな借金をする前に、返済計画を見直しましょう。収支のバランスを意識することで、多重債務への道を突き進むことを防げるかもしれません。

カードローンで借金地獄に陥ってしまったら?

カードローンで実際に借金地獄に陥ってしまった場合は、低金利のローンに借り換えを行ったり、債務整理によって借金を整理する必要があります。
債務整理は弁護士に依頼すれば手続きを行えることが多々あります。少しでも債務整理を検討している場合は、まずは弁護士に相談してみるのも良いでしょう。

低金利のローンに借り換えをする

カードローンは、現在使っているカードローンから、金利が低い別の会社のカードローンに借り換えることができる場合があります。
カードローンの借り換えをするメリットは、これまでのローンより金利を減らせる点です。会社によって設定されている金利は異なりますが、少しでも金利を減らせれば返済総額を大きく減らすことができます。
ただし、借り換えには審査が必要です。審査に落ちた場合は利用できないことに注意しましょう。

カードローンによる借金地獄は債務整理を

カードローンにより借金地獄に陥ってしまった場合は、債務整理を検討しましょう。債務整理は借金を減らしたり、月々の返済額を見直したりする手続きのことです。
債務整理には任意整理、個人再生、自己破産などがあり、手続きによってメリットやデメリットが異なります。
カードローンの利息をカットすれば元金の返済が可能な場合は、利息をカットし生活への影響を最小限にできる任意整理をおすすめします。
また、多額の借金を抱えている場合は、住宅ローン以外の借金を大きく減額できる個人再生や、借金をゼロにできる自己破産を検討しましょう。
債務整理は弁護士に依頼すれば手続きをしてくれるので、まずは自分の置かれた状況について相談してみるのも良いかもしれません。

まとめ

カードローンには様々な種類があり、それぞれのカードローンで使い方や得られるメリットが異なります。
しかし、どのカードローンにも共通していることがあります。カードローンは手軽に使えるために必要以上に借入をしすぎてしまったり、残高スライド方式により元金が減らないなどが原因で、返済が終わらず借金地獄に陥る可能性があります。
カードローンで借金地獄に陥らないためには、繰り上げ返済をしたり、カードローン以外から借金をできるだけしないなどの対策が必要です。
また、実際にカードローンの支払いができなくなってしまった場合は、カードローンの借り換えや債務整理を検討してみましょう。
債務整理は弁護士に依頼すれば手続きを進められることが大半です。その際、なるべく早く行動することで、債務整理自体にかかる費用を抑えられる可能性があります。支払いが遅れて滞納をした結果、もはや自分では手がつけられない・・・となる前に、早めに行動することをおすすめします。

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