消費者金融などから借金をして滞納した場合、滞納した日から早くて1週間程度で催促の電話や手紙が届く可能性があります。
貸金業者からの催促は、はじめは返済予定の確認程度ですが、無視し続けると一括請求や差し押さえに発展する恐れがあり、大きなリスクがあります。
そこで本記事では、貸金業者から催促が来た場合のリスクや対処法、借金問題を解決するためにするべき行動について解説していきます。
▼この記事でわかること
- 借金の催促を無視し続けるとどのようなリスクがあるのか知ることができます
- 借金の催促が来た場合の対処法を知ることができます
- 借金問題を解決する方法を知ることができます
▼こんな方におすすめ
- 借金の催促を無視して良いのか知りたい方
- 借金の督促状を無視していて内心ヒヤヒヤしている方
- 借金の督促状が来たらどう対処すれば良いか知りたい方
借金の催促を無視するとどんなリスクがあるのか
貸金業者からの借金の催促を無視すると、資産を差し押さえられたり、家族や職場にバレるなどの問題が生じる可能性があります。催促を無視するリスクを認識し、絶対に無視しないようにしましょう。
借金の催促を無視すると一括請求や差し押さえのリスクがある
借金を滞納すると、一体何が起こるのでしょうか。
まずは貸金業者から催促の電話や督促状の郵送が行われます。
この時点では貸金業者もそれほど強硬な姿勢は見せず、事務的に返済を促す程度です。しかし、督促には「これ以上滞納すると法的措置を取る」という意図が裏にある場合があるため、無視は厳禁です。
催促の電話や郵送される督促状を無視し続けると、その後は一括請求が行われます。
一括請求とは、貸金業者が借金を全て一括で返済するように債務者に求めることです。
滞納を続けるような債務者はそもそも返済能力がない場合が多いため、一括請求には応じられないケースがほとんどです。
催促を無視すると支払督促や訴状が送られてくる
貸金業者からの一括請求も無視し続けると、何が起こるのでしょうか。
多くの貸金業者は、お金の借り手が一括請求に応じないとわかった後、裁判所を介した法的措置を取ります。
具体的には、裁判所から「支払督促」や「訴状」といった書類が郵送で届きます。
これらの書類も無視し続けると、その後は給料や銀行口座の差し押さえなどが行われます。給料が差し押さえられると、返済が終わるまで毎月一部の給料が差し押さえられることになります。
催促を無視すると家族や職場にバレる可能性も
借金を滞納すると、借金をしていることが家族や職場にバレる可能性が高まります。
バレるきっかけは、貸金業者からの催促の電話や、自宅に届く督促状です。もし家族が催促の電話を受けてしまったり、督促状を見てしまったら、借金を滞納している事実が家族にバレてしまいます。
また、催促を無視した結果として給料の差し押さえが行われると、裁判所が勤務先に直接通告を出すため、勤務先に借金の滞納がバレてしまいます。
このように、催促を無視し続けると家族や職場にバレるリスクが高まり、社会的信用を失うリスクが生じます。
「架空請求」には注意
郵送やメールなどで催促状を受け取る際に一つだけ注意することがあります。
貸金業者からの催促の手紙だと思っても、実は架空請求業者のハガキである可能性もあります。特に、裁判所からの支払督促などに偽装した請求の場合、「裁判所」という文言を目にしてお金を振り込んでしまう恐れがあります。
また、近頃ではメールやSNSなどで架空の支払請求が行われる場合もあります。
では、支払督促が本物か、あるいは架空請求か、どう見分けたら良いでしょうか。
参考までですが、以下のような特徴があります。
- 本物の支払督促は、「特別送達」という特殊な郵便で送られてくる
- 本物の支払督促には、振込先情報などは記載されていない
とはいえ、自分で本当に見分けられるかどうか、不安な方もいることでしょう。
本当に裁判所からの郵送なのかどうか判断がつかない場合は、国民生活センター、全国の消費生活センターに確認をすると安心かもしれません。
借金の催促が来た時の対処法
借金の催促が来た時は、貸金業者からの連絡に応じ、返済や返済日の延長などについて真摯に相談することが重要です。
まずは借金の催促に応じよう
借金の催促を無視し続けると、貸金業者からは返済の意思がないものだと判断され、その後厳しい対応がなされます。
滞納しそうだ、もしくは1日でも滞納してしまったら、すぐに貸金業者に連絡を入れ、事情を説明しましょう。初回の遅れであれば、大抵は数日間の猶予をもらえます。
また、貸金業者から催促の電話や督促状が届いた場合は、真摯に対応することが求められます。
催促されたら無視せずできる限り返済する
滞納により催促が来た場合は、できるだけ早く返済することが大切です。
手元にお金がない場合、家族や友人に事情を説明して立て替えてもらったり、借金の一部だけでも先に返済して返済の意思を相手に示すことが必要です。
また、どうしても返済の目途が立たない場合は、債務整理などの検討が必要です。
催促が来たからといって新たに借金をしてはいけない
注意しなければならないのは、催促が来ても借金が返せない場合です。
この場合、焦って新たに借金をしてしまい、多重債務に陥ってしまうリスクが生じます。
多重債務になると、利息や返済総額が膨らんで首が回らなくなり、最終的に当初より事態が悪化する恐れがあります。
借金の催促に困ったら弁護士に相談しよう
貸金業者からの催促が来ても借金返済の目途が立たない場合は、債務整理で借金の負担を減らす必要があります。ここでは、債務整理を行うことや弁護士に依頼することのメリットを解説します。
弁護士なら債務整理の手続きを進めてくれる
「借金の催促が来ているが返済の目途が立たない」とお困りの方は、債務整理を検討しましょう。
債務整理は、借金の返済額や残額を減らし、負担を軽減する可能性のある手続きです。
債務整理には任意整理、個人再生、自己破産などがあり、それぞれ特徴やメリット・デメリットが異なります。
任意整理は利息のカットや月々の返済額の見直しができ、裁判所を介さない手続きのため最もポピュラーな手続きです。
個人再生は借金を大幅に減額することができるため、多額の借金を背負っている方にメリットの大きな手続きです。
自己破産は債務整理の中でも最も効果が大きく、財産などを処分する代わりに借金をゼロにすることができます。
債務整理は債務者の借金の状況によってベストな選択肢が異なるので、まずは弁護士に相談してみましょう。
弁護士なら借金の催促を止めることができる
借金の催促は、止めさせることができるのでしょうか。答えは「Yes」です。
多くの場合、弁護士に依頼するとすぐに催促が止まります。
弁護士は債務整理の依頼を受けた時点で「受任通知」という通知を借入先に送付し、債務整理の手続きを開始したことを伝えます。
この受任通知は借入先の催促を止める効果があります。そのため、借金が返せず催促に悩んでいる方は、環境を整えて借金問題の解決に集中できるようになります。
催促が続くと精神的にも追い詰められ、正常な判断ができないケースも多く見られます。まずは落ち着ける環境を整えるためにも、債務整理の経験が豊富な弁護士に依頼してみましょう。
まとめ
借金を滞納するとしばらくしてから借入先の貸金業者から催促の電話や督促状が来ます。
貸金業者は催促の初期段階では柔軟に対応してくれることもありますが、催促を無視し続けると次第に態度が厳しくなります。
催促を無視し続けると、一括請求や裁判所からの支払督促の送付、給料や銀行口座の差し押さえなどに発展するリスクがあります。
また、これに伴い、家族や職場に借金の滞納がバレるというリスクも発生します。
借金返済の催促は無視せず、迅速に対応に応じることが重要です。もし返済の目途が立たないのであれば、弁護士に相談して債務整理の手続きを検討してみましょう。