リボ払いが「やばい」のはなぜ?その理由とリスク回避の方法について解説

借金・債務整理

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寺岡法律事務所
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ネットショッピングなどをしていると「リボ払い」の案内が表示されることも多いでしょう。
様々なクレジットカード会社が提供しており、「リボ」という名称ではない場合もあります。
しかしリボ払いは、利用の際に注意しておかなければ、知らず知らずのうちに高額の負債を背負ってしまうリスクもあるサービスなのです。
この記事ではリボ払いを利用して後悔してしまう前に、なぜリボ払いは「やばい」のか、その理由やリスク回避方法について解説します。

▼この記事でわかること

  • リボ払いが「やばい」理由
  • リボ払いによるリスクを回避する方法
  • リボ払いの支払いが厳しいときの対処方法

▼こんな方におすすめ

  • リボ払いを利用するか悩んでいる方
  • リボ払いの残高が増えて困っている方
  • リボ払いの返済について専門家に相談したい方

リボ払いとは?


リボ払いとはクレジットカードの返済方法(利用方法)の一つで、利用件数・金額にかかわらず「毎月一定の金額を支払う方式」のことです。

一定額の手数料を支払っていれば、いくらでもお金を使えるため、まさしく「魔法のカード」のように錯覚してしまいます。

しかし、使いすぎると支払い期間が延び、高額な利息が発生するリスクもあります。

分割払いとの違いは?

毎月一定の額を支払うと聞くと、「分割払い」を思い浮かべる方もいるでしょう。
たしかに「リボ払い」と「分割払い」は似ていますが、その返済ルールには違いがあります。

分割払いは購入時に設定した回数に応じて、一定額を毎月分割して支払う方法です。
例えば、「元金20万円を、毎月5万円ずつ、4か月かけて支払う」などと言う形になります。
つまり分割払いでは「支払い回数」が固定されています。
金額と分割回数に応じた支払い計画が立てられるため、残高が増えることもなければ、支払い期間が延びることもありません。
返済総額もあらかじめ決まっています。

一方、リボ払いは「月々の支払い金額」のみ固定されており、追加利用すれば返済残高が増え、それに伴って支払い期間が延びることが特徴です。
例えば「毎月5万円ずつ支払う」と決めますが、「元金20万円だったものが、新たな買い物で35万円になっている。」こともあります。

元利定額方式と元金定額方式

リボ払いにも「元利定額方式」と「元金定額方式」の2種類があります。

元利定額方式は住宅ローンなどに多い方式で、返済額が固定で、その中から利息を返済し残りで元金を返済する仕組みです。
例えば次のような返済内容になります。

リボ残高 元金50万円+利息6250円=50万6250円
返済額 1万円(内訳:元金3750円・利息6250円)
返済後のリボ残高 49万6250円

支払い額が一定であるため分かりやすいですが、返済初期は利息が占める割合が大きいため元金減少が遅くなり、長期間支払いが続く可能性があることがデメリットです。

元金定額方式は、
元金の返済額が固定で、利息を加算して返済する仕組みです。
例えば次のような返済内容になります。

リボ残高 元金50万円+利息6250円=50万6250円
返済額 1万6250円(内訳:元金1万円・利息6250円)
返済後のリボ残高 49万円

元金の減少が早いことから元利定額方式よりは総支払額を少なくできますが、返済初期は返済額が大きくなることがデメリットです。

毎月の返済額が一定になる元利定額方式のほうが一般的な返済方法ですが、それぞれの特徴を知っておきましょう。

リボ払いが「やばい」といわれる理由


さて、支払金額を一定にすることで家計管理がしやすいというメリットがあるリボ払いですが、それ以上に「やばい」といわれる理由を知っておいたほうがいいでしょう。

  • 金利が高い傾向がある
  • 返済金額が少ないと支払いが長期化する
  • 支払い総額が分かりづらい
  • 自動リボ設定になっていることがある

それぞれ詳しく解説します。

金利が高い傾向がある

リボ払いの最大のデメリットは、高金利であることです。
一般的なリボ払いの金利は15.00%程度であることが多いです。
負債が100万円である場合、1年で15万円も負債が増えることになります。

毎月の支払額に高金利な利息が加算されるため元金がなかなか減らず、結果的に支払う利息が大きくなる(返済総額が大きくなる)可能性があることから、リボ払いは「やばい」といわれています。

返済金額が少ないと支払いが長期化する

リボ払いでは毎月の支払い金額が一定であり、さらに返済初期は返済額に対して利息が占める割合が大きいため、返済金額を低く設定していると元金がなかなか減りません。

元金が減らないまま高い利息がかかり続けるため支払いが長期化し、結果として支払い総額が想定以上に増えるリスクがあります。

支払い総額が分かりづらい

毎月一定額を支払っているため、一見すると計画的に支払いができるように感じる方も多いでしょう。
しかしリボ払いの特性から利用残高が膨らんでいることに気づきにくく、毎月の返済のほとんどを利息が占め、元金を減らせていないケースもめずらしくありません。

リボ払いを追加利用することで残高が増え、さらに毎月利息をメインに払っているような状態だと、支払い総額が分かりづらくなってしまいます。

自動リボ設定になっていることがある

一部のクレジットカードの初期設定では、支払い方法が自動的にリボ払いとされています。
この「自動リボ設定」に気づかずにクレジットカードを利用してしまうと勝手にリボ払いになり、知らない間に高い金利を支払うことになるため要注意です。

リボ払いの返済計画を見直すべき状況


リボ払いをしなければいけない状況になっている時点で、家計に重大な問題が発生していると言えます。
特に、次のような場合には、リボ払いの返済計画を見直すべきでしょう。

  • 利用限度額に達している
  • リボ残高が分からない
  • 返済のうちいくらが利息なのか分からない

それぞれどのような状況なのか詳しく解説します。

利用限度額に達している

クレジットカードの利用限度額に達している場合、そもそも追加利用ができません。
これではクレジットカードの利便性が損なわれるだけでなく、支払いが滞るリスクも高い状況です。
クレジットカードの支払いを延滞するとブラックリストに載ってしまうなど、信用情報が毀損することにもなります。
もし利用限度額に達している場合は、速やかに返済計画を見直してください。

リボ残高が分からない

残高が分からないというのは、自分がいくらの借金を抱えているのかすら把握していない状況です。
この状況では、返済計画すら立てることができませんので、まずは借入額とどれくらいの返済期間が必要なのかを確認しましょう。

返済のうちいくらが利息なのか分からない

利息額がいくらか分からないというのも、自分の返済状況が分からないということであり、返済計画すら立てられません。
まずは、返済額の利息と元金の額を確認して、返済に必要な期間を計算しましょう。

リボ払いによるリスクを回避する方法


少なからずデメリットのあるリボ払いによるリスクを回避する方法としては、次のような例が挙げられます。

  • 利用明細を確認し、利用残高や返済状況を把握する
  • 毎月の返済額を増やす
  • 繰り上げ返済または一括返済をする
  • 完済するまで追加利用しない
  • 金利の低いローンを利用して一括返済する
  • 任意整理で返済額を減らす

専門的な内容も含まれますが、それぞれ詳しく解説するため、ぜひ参考にしてください。

利用明細を確認し、利用残高や返済状況を把握する

想定以上に返済総額が増えてしまうリスクを回避するためには、定期的に利用明細を確認して利用残高・返済状況を把握することが重要です。
とくに利用残高を知り、どのくらいの利息がかかっているのかは確実に知っておきましょう。

毎月の返済額を増やす

元金の減少スピードを早めるためには、毎月の返済額を増やすことが重要です。
可能な範囲で返済額を増やせば、最終的な利息支払い額を減らせます。
ボーナス月や出費が少なかった月などは、毎月の支払額にプラスして支払う「繰り上げ返済」も活用してみてください。

繰り上げ返済または一括返済をする

先述した繰り上げ返済のみならず、余裕がある場合は一括返済も視野に入れておきましょう。
ボーナスがなくなることを辛く感じるかもしれませんが、最終的な利息総額を考えると、繰り上げ返済・一括返済をするメリットは大きいです。

完済するまで追加利用しない

リボ払いのリスクを最小限に抑えるためには、完済するまで追加利用しないことも重要です。
新たな利用を重ねるとリボ払い残高が増加し、利息負担も増えてしまいます。
現状の残高を完済することに専念し、リボ払いが必要な買い物は控えたほうがいいでしょう。

金利の低いローンを利用して一括返済する

リボ払いの高金利に悩んでいる場合、金利の低いローンを利用して一括返済する方法も有効です
たとえば銀行ローンなどで6%〜8%程度の金利で借り、年利15%のリボ払い残高を一括返済すれば、最終的な利息負担額を大きく軽減できます。
新しく契約するローン利率・返済条件をしっかり確認することが前提ですが、効率的に返済したい方はぜひ検討してみてください。

任意整理で返済額を減らす

もしリボ払いを返済していくことが経済的に厳しい場合には、弁護士に相談して任意整理を検討してもいいでしょう。
任意整理とは借入先(債権者)と交渉し利息の減免・返済条件の変更を行うことで、無理のない返済計画を立てる手続きのことです。
分かりやすく言うと「利息が付かない状態で分割返済をできる」という整理方法です。

任意整理後は3~5年程度で支払うケースが多く、リボ払いを続けるより月々の支払い額を減らせることがポイントです。

そもそもリボ払いが「やばい」といわれる大きな要因は、その利息負担が厳しいためです。
将来の利息をカットし、さらに月々の返済額を減らせる任意整理は、リボ払いから解放されたい方にとってもっともおすすめの方法といえるでしょう。

なお、任意整理は自己破産などとは異なるため、家や車を手放す必要もありません。
家族や勤務先に知られるリスクも低いため、ぜひ検討してみてください。

リボ払いで返済額が膨らんでいるなら弁護士へ相談を


もしリボ払いで返済額が膨らんでしまっているものの、どうしたらいいのか分からないという方は、弁護士へ相談してみてください。
債務整理に関する交渉、法的手続き等も弁護士の業務内容のひとつです。
弁護士であれば複雑な債務整理にも対応できるため、まずは弁護士に相談することをおすすめします。

弁護士の知り合いがいない場合などは、ココナラ法律相談から近くの事務所を検索してみることもおすすめです。
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まとめ


リボ払いは高金利かつ返済総額が分かりづらいため、気軽に利用しただけで数十万円~数百万円もの借金を抱えてしまう可能性があるため、利用するのは「やばい」といわれることも少なくありません。
返済が多額になることから、リボ払いの利用は「地獄」といわれることもあります。

もし利用するとしても、必要最小限に留めたほうがいいでしょう。
また、すでに利用してしまっている場合は、リスクを最小限にするために新規利用を控え、なるべく早期に返済することが重要です。

利用限度額に達しており、返済が厳しいと感じている方もいるかもしれません。
そのような方は弁護士と一緒に任意整理を進めることも検討してみてください。

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